2021.10.08

アクシス2021年10月7日「リアルに本物に触れることの大切さ」

 10月に入り、全国的にさわやかな晴天が続いていますね。お子さんやお孫さんの運動会、芋掘り、栗拾い、文化祭など、秋の行事が目白押しです。コロナ対策として発出されていた緊急事態宣言や蔓延防止重点措置が解除されたことにより、子どもたちが楽しみにしていた秋の年間行事がようやく実施されるようになったところが多いのではないでしょうか。うれしい限りです。もちろん、しっかりした感染防止対策を取ったうえでの実施であるべきことは言うまでもありません。

 「子供の習い事図鑑」を運営する谷 亮平さんの「幼児のうちからやっておきたい6つのこと」と題するブログを見つけました。とても共感できるものだったのでご紹介します。

  • 絵本の読み聞かせをする
  • 自然や生き物に触れる
  • 運動をする
  • 音楽や芸術に触れる
  • 絵を描いたり工作をしたりする
  • 季節の行事に参加する

 以前にも話しましたが、現在、地元の保育園の評議員をしています。末娘が0歳から6年間お世話になった保育園で、入園当初から理事長の運営方針やそれをそのまま実践して理想の保育園にしようとする先生方の心意気に感銘を受け、以来保護者として、また評議員として深く関わることとなりました。実はこの保育園、設立当初から数十年の間、谷さんが提唱している6つの提案がそのまま実践されているのです。

 例えば、設立時から園庭やホールを広く取ったり、床をクッションフロアにして転んでも大丈夫なようにしたりするなど、子どもたちが自由に体を動かせる空間を確保していますし、園庭では毎年「一日動物村」と称して小動物を集め、動物とじかに触れあう機会を設けています。季節の行事も豊富で、地元の農家の協力のもと、芋掘りや栗拾いを行ってきました。大きな芋を抱えながら満面の笑みを浮かべてカメラにポーズを取る子どもたちの目の輝きを見る時に、「これこそが本当の教育だ」と感じたものです。

 この6つの項目はいわゆる「情操教育」の根幹として大切なものですが、子どもだけではなく現代の世界を生きる私たち大人にとってこそ必要なのではないでしょうか。つまり、自然でも、音楽でも、絵画でも、文学作品でも、本物に触れることです。バーチャルで何でも手に入ると言っても過言ではない今の世の中にあって、リアルに本物に触れることの価値は計り知れません。

 空の青さや流れる雲、落ち葉を踏みしめるサクサクとした音、樹木が織りなす心を潤す香りを楽しみましょう。美しい音楽を聴きながら旬の幸を味わいましょう。心の豊かさは心身の健康につながります。

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